アフリカは日本から最も遠い大陸の1つで、お互いに知らないこと、誤解していることが多いようです。10年前に最初にケニアに行った時、誤解をしていたと思う出来事がありました。
ケニアの旅行は基本的にサファリ(動物を観察するためのドライブ)が目的です。ドライバーはケニア人で、ケニアの公用語である英語を話します。その説明を添乗員が通訳するドライバーガイドと呼ばれるやり方です。ただ最近は日本人観光客も増えてきているのでキリンやゾウなどは日本語で教えてくれるガイドもいます。
添乗員としては親しくしたいので、食事をともにしながらコミュニケーションを図るのです。その時にケニア人は足が速い、という「常識」から「君たちは足が速くてうらやましい」と言うと、「自分はキユク族なので速くない。速いのはカレンジン族だ」という意外な返事でした。
その後、詳しく聞くとケニアには42の民族、50の部族語があり、カレンジンはその1つです。国際マラソンなどで活躍しているケニア人はカレンジンなのです。
有名なマサイ族もその1つです。他の部族はほとんど農耕ですが、彼らは遊牧。町や村から離れたサバンナで、財産であり食料源である牛の群れとともに赤っぽい布を巻いた姿で生活をしています。
車で移動中、地平線まで続く大地をどこかに向かってさっそうと1人歩いて行くマサイの姿を見かけます。一般の人は住むのが禁止されている国立公園内や動物保護区内も気の向くままに移動しているのです。
長身、勇猛で知られるマサイは昔は2メートル以上もある長いやりを手放しませんでした。現在では危険とされ禁止されています。でも急にやりを持たなくなっては身体のバランスが悪いのか、男は必ず1〜2メートルの棒を携えています。少し気味悪くもあり、チャンバラ好きの子どものようでもあり、少し笑ってしまいます。
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