添乗員つれづれのーと
1〜5 / 6〜10 / 11〜15 / 16〜20 / 21〜25 / 26〜30 / 31 / 32 / 33 / 34
35 / 36〜40 / 41〜45 / 46〜50 / 51〜55 / 56〜60 / 61〜65 / 66〜70
71〜75 / 76〜80 / 81〜85 / 86〜90 / 91〜96

   
  31.サービス抜群の店 2003年11月13日高知新聞掲載  
カナダ  シロクマ観察の帰途、バンクーバーで1泊しました。東洋人を見ないようなところから戻って来ると半分日本に帰ったように感じる街です。日本人も多いのですが中国人がとにかく多く、高知市の人口並みの30万人が中国系。気候もカナダにしては温暖、清潔で緑も多く定住したい気持ちもよくわかります。
 前日までカナダの田舎料理ばかりだったので、昼食は日本食レストランです。久しぶりの和食は好評で、ウエートレスはいかにも留学生風の日本人女性。注文した品々を運んできます。ところが、狭いテーブルは食べ終わった食器でいっぱいなのに、そのまま帰ろうとします。ガイドは日本人男性でしたが、「『お運び』のアルバイトだから運べばよい、と思っているのです」とあきらめ顔です。
 夜は現地の人にも人気があり、団体でもよく使う中華料理の「麒麟(きりん)レストラン」へ行きました。中国人の多い街で人気ですから味のほうは問題ありません。100人以上も入るような広いフロア、従業員は案内係以外は中国系の男性ばかりです。
 結構、中年っぽい年齢構成ですが、サービスぶりは味以上に抜群です。大皿で出てきた料理をテキパキと小皿に取りわけるのはもちろん、お茶がなくなるとすぐに注いでくれ、料理を食べ終わるとさっと新しい小皿に交換です。
 中華料理で困ることの1つが、小皿に入れてもらったものが残ってしまい次の料理が出てきた、というケースです。この人たちは、はしの動きをどこからか見ていて、動かなくなったら「終わりですか」、と交換に来ます。
 「香港方式を取り入れただけです」。そう言っていましたが、香港でもこれぐらいできる店は多くありません。昼食時のことがあり参加者の口は、ほめ言葉ばかりでした。
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  32.時差ぼけ追放法 2003年11月20日高知新聞掲載  
イメージ  「慣れているから時差ぼけなんかないでしょう」、とよく言われます。時差ぼけは体内時計と実際の時刻との時間差、疲れ、寝不足などが一緒になって起こるので、身体が慣れるものではありません。それでも、時差ぼけにならない方法のご案内はできます。
 時差の大きいヨーロッパやアメリカ方面の旅行でも、行きは翌日から緊張した日々が始まるのであまり問題はありません。問題は帰国の際です。
 時差ぼけにならないためのポイントは、帰国の12時間くらい前から日本の時間に生活時間を合わせることです。欧、米ともに約12時間飛行時間がかかるので、ちょうど飛行機に乗るころから日本の時間に合わせて動きます。
 どちらも現地を昼前後に出発するフライトが多いのですが、到着時間帯は大きく違います。ハワイを含めたアメリカ方面は午後から夕方に日本に着きますので、基本は機内で眠らないことです。映画を見たり本を読んだりしてできるだけ昼寝をせずに帰国して、その夜熟睡できれば翌日は時差ぼけなし、です。
 朝、日本に着いてしまうヨーロッパ便は問題です。機内では日本時間の通り夜のつもりで、できるだけ寝ることです。それでも当然熟睡はできません。関西空港から乗り継いで眠いまま昼ごろには帰宅です。
 久しぶりの自宅でくつろぎ、新聞を広げたりしているうち心地良い昼寝になってしまった、というパターンが最悪です。深夜にすっきりと目覚めて眠れず、昼ごろ眠たくてたまらない日々が続きます。
 帰った日は夜になるまで眠らずに過ごすのが最大の秘けつです。家族や友人に協力してもらい、話に疲れるような午後が過ごせれば時差ぼけ追放成功です。飲み会をやるのも一つの方法でしょう。
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  33.空の旅を快適に 2003年11月27日高知新聞掲載  
イメージ  海外旅行は遠くに行くほど楽しいのですが、そのためには長い飛行時間を避けて通れません。機内で過ごすのに役に立つのはアイマスク、スリッパ、旅行用の枕、文庫本などです。
 空気を入れて膨らます式の枕は首が楽です。つい熟睡してしまっていつの間にか隣の人にもたれかかってしまい、目が覚めて気まずい思いをすることもなく安心して眠れます。
 本は肩の凝らないもの。空港の売店では推理物がよく売れているようですが、私の得意は時代物でした。添乗生活の間に池波正太郎と藤沢周平はほとんど読んでしまいました。「鬼平犯科帳」のような短編が機内読書には最適です。
 江戸の貧しい長屋の人情話などに没頭している時、「ただいまシベリア上空を通過しています。高度は・・・」と、突然機長のアナウンスが入ったりして、そのギャップが楽しめます。
 機内はのどが渇くのと、エコノミー症候群を防ぐためにも水分をとったほうがよいので、食事の時以外でも飲み物サービスがあります。しかしコップに入れたまま運んでくる場合が多いので、一口だけ飲みたいときなどは処理に困ります。こんなときには、手持ちのペットボトルのお茶や水が重宝です。
 機内で困ることは少なくなっていますが、意外なところに注意していた方が良いことがあります。それはトイレに行った帰りです。
 食事の後は普通、映画と睡眠タイムで室内が暗くなり、帰る座席がわかりにくくなります。座席番号もよく見えません。寝ぼけ状態で15分以上探したという人もいます。
 コツは立つ時に席を数えながら行くか、近くに座っている特徴のある人を覚えておくことです。例えばスキンヘッドの大男の左斜め前というふうです。
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  34.機内のマナー 2003年12月4日高知新聞掲載  
イメージ  長距離の航空機内のマナーは以前と比べると良くなりました。飛行機に乗る高揚感からアルコールを飲み過ぎて宴会になってしまう場面も最近はほとんど見られません。
 ほろ酔い気分で、機内が暗くなっても大声で話し続ける人は時々います。迷惑な人たちですが、そういった場合の話の内容は決して上等なものではなく、周辺の人にはまる聞こえなので恥の垂れ流しの状態。逆に気の毒にもなります。
 機内でのアナウンスは、外国籍の航空会社でも日本人の客室乗務員がいたり、日本語の達者な乗務員がいたりで日本語で行われます。日本の航空会社の放送を踏襲したものばかりで似たような内容です。
 「棚の荷物が滑り落ちる恐れがありますので・・・」などと判で押したような注意がありますが、該当するケースにお目にかかったことはまずありません。
 それより注意が必要じゃないか、と思うことがあります。それは後ろの席に座っている人が、席を立つ時に前の座席の背もたれを、手すり代わりに立ち上がることです。全体重がかかります。やっと眠れそうになった時などはショックです。寝入りばなに突然震度5の地震に襲われたようなものです。眠気など吹き飛んでしまいます。
 このケースはほとんどの場合、本人には悪気もなにもなく、前の席の人に迷惑をかけたことさえ気が付いていないのがやっかいです。
 そこで個人的な希望として、「寝る人がいますので、席を立つ時には前の席の背を手すり代わりにしないようお互い気を付けましょう」、という内容で食事の後などに柔らかな独特の言い回しで機内アナウンスがあればいいと思っています。
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  35.EXIT・BAGGAGE 2003年12月11日高知新聞掲載  
イメージ  成田空港や関西空港に比べ、シンガポールのチャンギ空港、ソウルのインチョン空港などは大空港です。でも、アムステルダムのスキポール空港、ロンドンのヒースロー、パリのシャルル・ド・ゴール、フランクフルトのライン・マイン空港はもっと大規模です。
 乗り換えの時間待ちが長い時など、運動不足解消に端の方まで往復1時間でも歩ける大きさです。最近出来た空港は機能的な構造になっていて、空港内も分かり易くなっています。しかし、以前からの空港に建て増しをしたようなのはかなり複雑です。
 乗り継ぎのゲート間の移動に階段を上ったり下りたりしながら、日ごろ歩いたことがないほどの距離を歩かされます。パリやフランクフルトではSF映画の宇宙基地の一部のような連絡通路を歩いたりします。
 それでも、どんな空港でも到着したら添乗員は慣れた足取りで出口に案内をします。「よう知っちゅうねえ」、と声を掛けてもらえる場面です。初めての空港でも、いつも来ているかのように歩きます。
 実は方法は簡単です。飛行機が着陸してドアが開き、出ると大勢の人が行き交い通路が左右に延びています。初めて旅行する方などはここで軽いパニック状態になり、わけが分からなくなると言います。
 添乗員が見ているのは1つだけ。EXIT(出口)またはBAGGAGE(荷物)の表示です。どんな複雑な構造の空港でもこれさえ追いかけて行けば出口です。曲がり角や階段があるところなどは確実に表示があります。
 ガイドブックなどに空港の見取り図がありますが、方角も分からないのに混乱を招くだけです。表示を追いかけるのが一番です。国内空港も同様で、到着して出口がわかりにくかったら「手荷物受取所」の表示を追いかけます。
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