添乗員つれづれのーと
1〜5 / 6〜10 / 11〜15 / 16〜20 / 21〜25 / 26〜30 / 31〜35 / 36〜40
41〜45 / 46 / 47 / 48 / 49 / 50 / 51〜55 / 56〜60 / 61〜65 / 66〜70
71〜75 / 76〜80 / 81〜85 / 86〜90 / 91〜96

   
  46.少資源のアラビア半島 2004年3月4日高知新聞掲載  
サウジアラビア市街地  UAEのあるアラビア半島は、距離のせいだけではなく、はるかかなたのように感じられます。人種、宗教、自然環境など日本と随分違う部分が多く、これまで情報が少なかったせいでしょう。
 地図を見れば一目瞭然(りょうぜん)ですが、半島のほとんどの部分を占める面積の一番大きな国がサウジアラビア王国。半島の根元には問題のイラクがあり、半島の東から南にかけてカタール、UAE、オマーン、イエメン共和国とならんでいます。
 これらの国々はサッカーのオリンピック代表権の試合やワールドカップの予選でよく耳にする名前です。ちなみに「ドーハの悲劇」のドーハはカタールの首都です。
 アラビア半島はそんなに観光資源が豊かとはいえません。灼(しゃく)熱の太陽が輝く砂漠というイメージ通りの部分が大半を占め、観光資源の目安になる世界遺産も半島全体でオマーンに4カ所、イエメンに3カ所あるだけです。
 それでも日本とは全く違う生活環境自体が刺激的です。ところが有名な「シバの女王」の遺跡があるイエメンは、アルカイダの残党がいるとして、現在も渡航注意国になっています。
 せっかくエミレーツ航空が航空網を広げてがんばっているのに、乗り継ぎに使うだけやドバイを楽しむだけではもったいない話です。半島の国々の政情が安定して周遊観光ができるようになれば、かなり良いコースになるのですが、それはもう少し先のようです。
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  47.象の群れ大集合 2004年3月11日高知新聞掲載  
象の群れ  2年ぶりのナイロビはあまり変わっていませんでした。特に開発が進んで自然が破壊されているような様子もなく、少し郊外に出ると、例によって赤っぽい衣装に棒を持ったマサイ族の人たちが歩いています。安心しました。
 ナイロビは赤道に近い位置にあるのですが、標高が1500メートル以上あるので日差しは強くても汗をかくことはほとんどありません。避暑地のような快適な気候です。
 今回も目的は広大な国立公園(動物保護区)での野生動物観察でした。たくさんの動物が見えたのですが印象に残ったのは象です。象は夕暮れになるとねぐらのような場所に移動します。複数の群れが合流する場所にドライバーが連れて行ってくれました。最も多いときはなんと200頭近い数が見わたせる範囲にいました。
 魚や小鳥の群れではありません。冗談のようなこんな巨体の群れはドライバーもガイドもあまり見た経験がないとのことでした。
 ガイドは来日経験のないケニア人ですが、大学で勉強したという日本語は流ちょうでまったく問題ありません。ドライバー2人はほんの少しのカタコト日本語と英語です。
 彼らは小学校から授業を全部英語で学んでいますので、当然英語は達者なのですが、発音が日本人の英語に近い部分がありお互いよく通じます。
 ケニアには42の部族があってそれぞれの言語があり、共通語としてスワヒリ語があります。スワヒリ語の発音が抑揚のない日本語風なので、英語もその影響のようです。
 いずれにしてもケニアの人たちはだれでも自分の部族の言葉、スワヒリ語、英語の3つを話します。ガイドはその上に日本語です。「毎日酒を飲んでテレビを見て寝るだけ」の不勉強な私など大いに反省させられます。
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  48.「土佐弁話す」?乗務員 2004年3月18日高知新聞掲載  
イタリア ローマ トレビの泉  2500メートルに拡張になった高知龍馬空港の新滑走路は先月から使用開始となりました。他県の例を見ると、空港オープンや滑走路拡張の年は少なくとも1年間チャーター便ブームのような状態が続くようです。
 チャーター便は地元の空港から海外の目的地まで直行という便利さが何よりの魅力です。その上、4月からは高知空港から海外へ出かける足場だった関西空港への国内線が廃止になり、乗り継ぎが不便になるのでなおさらです。
 チャーター便の予定は現在わかっているだけでも、4月アメリカ西海岸、5月中国(北京・西安)、6月韓国(済州島)、7月イタリア、8月中国(安徽省)、ソウルなど夏まで毎月出発になっています。
 4月のアメリカ行きのチャーターは、拡張になる前には発着できなかったジャンボ機の画期的な初フライトです。航空会社も力を入れていろいろな便宜を図ってくれています。
 旅行会社としては考えてもいなかったのですが、高知からの記念フライトなので高知出身の客室乗務員(スチュワーデス)も何人か搭乗してくれるようです。
 外国の航空会社で時々、客室乗務員が話せる言葉を国旗マークや文字で胸に表示していることがあります。
 それを見ると、見かけは欧米人でも日本語が話せる乗務員と分かったり、日本人のように見えても胸の表示には中国語と英語と書いてあるから中国系の乗務員と判断できたりします。
 今度の記念フライトでは「土佐弁話せます」の表示がほしいところです。「高知のおんちゃん」に間違いなく大うけします。
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  49.同業者を見ると・・・ 2004年3月25日高知新聞掲載  
ホテルイメージ  先週末の連休は年の離れた友人の結婚披露宴に松江に行って来ました。松江は城下町らしい独特の風情があり、また物価も安そうで住んでみたい町の一つです。
 玉造温泉の大型ホテルの披露宴は、主役の2人が教師なので、教え子が制服姿でお祝いに駆けつけたりして感動的な場面が印象的でした。
 さて、披露宴が終わったのが夕刻。ロビーに出るとちょうど団体客がチェックインの時刻で、貸切バスが次々に到着、同業者(添乗員)が数人忙しそうに働いていました。
 遊んでいる時や飲んでいるときに仕事中の同業者を見かけると、つい「自分だけ楽しんですまん、すまん」と気になります。この日も同じで、早めに立ち去りました。
 団体でホテルに入るとき、国内の旅行では部屋番号やエレベーターの位置、大浴場の場所、夕食の時間などは事前に電話で打ち合わせが終わります。だから添乗員としては到着前のバスの車中で案内ができるのです。
 ところが、海外ではホテルに着いてから知らされることが多く、ロビーで大声でご案内ということになります。
 VIPの泊まるような格式のあるホテルでも、静かな雰囲気を壊しながら、当たり前のようにやっています。
 でも、別の場面で同業者がやっているのを見ると、「一般客もいるのに。早く終われよ」という目で見てしまいます。われながら随分勝手なものだと思います。
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  50.てんやわんや 2004年4月1日高知新聞掲載  
ラスベガス  最近は旅行会社が共同でチャーター便を運航することが多く、同業他社の人たちと話す機会が増えました。たまには一杯飲んで雑談することもあり、新しい人間関係が生まれます。
 同業者同士で盛り上がるのは仕事中、特に添乗中の苦労話です。人の苦労話はひどい目に遭った話ほど楽しいのですが、みなそれぞれ究極の苦労話持っています。
 どんな仕事でも同業者が集まれば似たようなものでしょうが、なにやら集団検診の後で病気自慢をしているような感があります。苦労話では、私にもいくつか手持ちがあり、その中のとっておきは、毎日毎日どんでん返しの連続で最後は怒りもあきらめも通り超してしまった「中国シルクロードの旅 10日間」です。
 十数年前の中国の旅行事情がまだ良くないころの出来事で、現在は完全に状況が変わりましたが、この話を聞いてもらうのには持ち時間が30分以上はほしいところです。
 つい先ごろ、アメリカ方面を仕事場にしている大阪の同業者に聞いた話には久しぶりに引き込まれました。彼は「若い女性に人気のあるカリスマ歌手Aと行くアメリカ6日間」というようなツアーでラスベガスに行ってきた直後でした。なんと参加者1300人をスタッフ25人で運営したというのです。現地で4泊の間に眠る時間はたった5時間しかなかったそうです。
 参加者は20歳ぐらいから70歳までの女性ばかり。男性は付き添いで参加した5人だけ。歌手と団体記念写真を撮る前日は、彼が何色の衣装を着るのか問い合わせが相次ぎます。理由は、その衣装に合わせて自分の服装を決めるとか。昼食をまったく食べないので訳を聞くと、化粧が落ちるからと答えたとか。
 旅行の運営だけでも大変なのに、訳の分からない出来事が次から次に発生して疲れ果てたと嘆いていました。
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